怪物バッバ・ワトソン使用のバイメトリックスを測定してみました。
ピンクのPINGのドライバーで、とんでもない飛距離を武器に躍進するバッバワトソンの使用するシャフト
BIMATRX(バイメトリックス)
これまでもアレはどんな性格のシャフトなんだろうと思っていましたが、見た目の先端がスチールというインパクトが強すぎて、「先が硬そう!」以外のイメージがありませんでした。
今回、Xフレックスのブラックカラーを測定する機会に恵まれましたので、測定してみました。
ヘッド側から見ていくと、先端のスチール部分は、やはり硬いですね。
意外なことに、スチール部分とカーボン部分の結合部分の少しBUTT側(先中部分)は、以外と平均的な硬さです。
シャフトの中央部分は、やや軟らかい剛性を示しています。
先に目を取られがちですが、実は手元がかなり硬い!
この事から、BIMATRXは手元と先が硬い『かなり粘る』シャフトです。
意図して高弾道のフェードを打っているバッバ・ワトソンは、ヘッドが先に走って行ってしまっての『ヒッカケ・フック』を予防出来るシャフトとして選んでいると考えられます。
この剛性分布の傾向は、ダイナミックゴールドの剛性分布に近く、バッバ・ワトソンも使用していますが、かなり近い動き(しなり方)をするので、相性が良いです。
バッバ・ワトソンの使用するPINGのクラブはコチラ⇒
重心を浅くしてスピンを減らし、飛距離を伸ばす方法がトレンドになりつつあります。
一方でババ・ワトソンのように、重心が深いヘッドですくい上げるスイングと少ないロフトでスピンを減らす方法を取って結果を出しているプロも多い事も事実です。
重心が浅いクラブで起こる不安定な挙動や、打点によって打球が変化する量が多い不安要素が、飛距離の魅力が超えてしまう場合、これまでの重心が深めで少ないロフトで飛ばすという選択が良い結果を出してくれます。
ババ・ワトソンの選択は飛ばせるがゆえに、わずかな狂いが大きなミスになってしまうため、クラブは安定を重視した仕様になっているといえます。
今回のBIMATRXのご注文者様も、ムキムキでスイングスピードで飛距離を出せるタイプの方です。
PINGのG30に装着予定です。
マスターズで見せた、他のプレイヤーでは考えられないルートを、圧倒的な飛距離で攻める姿が目に浮かびます。
追記 仕上がりスペック
Ping G30 9度 | BIMATRX X | 長さ | 総重量 | 振動数 | クラブMOI | スイングバランス |
203.8g | 76g | 45.25インチC | 335g | 270cpm | 293万g-cm2 | D7.5 |
さすがに重ヘッドに先端がスチールシャフトの組み合わせ。かなりクラブMOIは大きい数値になっています。